【2004】ぬむるす花王巡礼旅行記 4日目 (2)

 

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Teater (Nyköping)

 21:00開演。会場はほぼ満員。二階席にも人の姿が見える。そしてGさんはまだ寝てるらしい(^^;)。

第一部:Flying Food Circus

 今日は携帯電話のコントは無し。拍手と歓声のSEからバンドの演奏が始まった。FFCの演奏は昨日と比べてタイトで、ギターとキーボードの息も合ってきたように思えた。ギターは途中で音が出なくなるハプニングもあったが、何とか修正。今回Håkanは左奥の方に引っ込んでいて、私の席からはシタールもあまり見ることができなかった。口角をニッと上げた表情で、少し膝を曲げベースを指弾きする佇まいがGeddy Leeに似ている。

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Flying Food Circus

 殆どの曲がHasse Bの煽りとサンプリングをきっかけに始まる。今日は特に「コッコッコッコ」と鶏の鳴き声のサンプリングを多く使って、変なインプロをしていた。スウェーデン語がもう少し理解できたら面白いかもなぁ。Jさんがステージに上りヨーデルを歌うというハプニングも。キーボードについては、"Sleighride to Ettal"で本物のアコーディオンを使えばいいのにと思った。音の調整が難しいのだろうか?

 

 休憩にマーチャン売り場がある袖廊に出ると、Tomasがファンと話しているのが見えた。もうすぐ出番だというのに、本当にファンとお話しするのが好きなんだなぁ。TFK仲間のイギリスから来たMさんとドイツから来たTさんに出会う。Mさんに挨拶したとき手にキスをされたんですが、こういうときはどういう対応をしたらいいんでしょうか(汗)。内気な日本庶民は戸惑うばかり。 この休憩時、ボリュームが小さくて聴き取れなかったが、新譜からの曲が流されていたようだった。聞き覚えがない曲だけど、あれはたしかにRoineとDanielの声だったし、音と言えばTFK以外に考えられないハーモニーだったので、きっとそうだと思う。ジャジーではなく、シンフォニック。

 FFCは遂に欠席してしまったGさんがバタバタとやって来た。また一つ伝説が。

 

第二部:The Flower Kings

 昨日の会場は上からのホワイトライトのみで、演出が少し淋しかったけど、今日の会場のライティングは美しかった。音響も良好。

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今日は真面目です

 さて今日の演奏は昨日に比べると真面目な演奏だった。脱線が少ない分、曲が元々持っているメロディや楽曲の力強さやダイナミズムを堪能できた。自分はもともと「Unfold the Future」の中では"The Truth..."や"Devil's Playground"という大曲より"Monkey Bussiness"、"Genie in a Bottle"といった小曲の方が好きなのだが、今日の"The Truth..."は鳥肌が立った。そういうときは誰かがすごいそろソロを演奏した場面ではなくて、バンド全体でメインテーマを弾いたりする何気ない場面だったりする。メンバー達の演奏技量のバランス取れていて、とてもいい状態の表れなんだと思う。

 今日の席はDanielをよく観ることができた。per、g、key、vo.と忙しくパートチェンジをしているが、表情はとても楽しそう。パーカッションパートはHasse Bのほうを思わず観てしまうのだけど、Danielが挿入する音も絶妙だ。時々スティックでギターの弦を叩いたり、激しく頭を振って暴れていた。以前彼は左側(今回のHasse Bの位置)にいたので、Hasse FとDanielのメタルノリが楽しかったそうだが、今回はそれが見れなくてちょっと残念。

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Daniel Gildenlöw

 Hasse Fのヴォーカルは絶好調。The Plantationの音源では、たまにガナリ気味の日があったりするのだが、今日も優しさと強さを兼ね備えた声が高らかに響き渡る。"Last Minites..."は彼のための曲だと思う。

 来日公演時は発熱、指に怪我と、けして万全な体調ではなかったRoine。あのときは声量不足を感じたけど、"Train to Nowhere"では味のある、しっかりした歌声を聞くことができた。そしてサビのハモリが非常に美しい。

 "Ghost of the Red Cloud"では途中Tomasの歌詞朗読パートがある。「Space Revolver」Avalon盤のDisc 2に収録されている"Dream on Dreamer"(alternative take)を思い出して欲しい。セクシーな(笑)低い声で読み上げるパートと、溌剌とサビを歌い上げるHasse FとDanielのコントラストが妙におかしい。そんなTomas、何かの曲で派手に音を間違えた時の「ハッΣ( ̄□ ̄;)」とした表情がまた面白かった。

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"Ghost of..."の歌詞カードをRoineの譜面台から探してるTomasと
それを手で追い払おうとするRoine

 "The Hero from Cloud City"のアンビエントなイントロで、再びHasse Bの怪演を観ることができた。メンバー達も彼のパフォーマンスを楽しんで見ているようだ。何が飛び出すか分からない。布団叩きも再び登場。あまりに激しく扱われるので、巻いてある薄い竹の帯がヨレヨレに剥がれまくっていた。Hasse Fはステージ左側にしゃがんで小さいマラカを振り、Danielも卵形のマラカを振っていたので、マラカスの音がステレオで聞こえておかしかった。Hasse Bがステージ中央で暴れている時、手が空いているメンバーが彼のパーカッションキットを叩く場面を何度か観ることがあった。

 私は写真を撮るために何度か座席から立つことがあったので、オーディエンスの様子を見ることも出来た。大半は大人しく小さく頭を揺らしながらのっていたが、何人かは曲に合わせて身体全体を大きく揺らしていた。特に"I am the Sun"でその振りは大きくなっていたようだ。私も勿論大ノリで楽しんだ。この曲は本当に音に身を委ねるのが心地いい安心感と力強さ、グルーヴを兼ね備えている。

 アンコール、"Stardust We Are pt3"で厳かに公演は幕を閉じた。TFKで好きな曲は沢山あるけど、この曲が持つ魔力ってなんだろうなぁ・・・そんなことを考えながら今日は少しウルッと来た。

 今日は2度目のアンコールはなかったが、メンバーは客席に向かって何度もおじぎをし、最後にはメンバーの半分がステージにゴロゴロ寝ころんでしまった。こんなところでSamla化しなくても(汗)。

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続きます。