【2010】ぬむるすウプサラ放浪記  3日目(4)live review

 SEが流れてきた。ここで"Fallen Empire"なのか、面白いな。この頃になって、ようやくバックヴォーカルの調子が上がってきて、CDで聴けるようなハーモニーが聞こえてきた。サビと"In the Darkest hour..."の間の、キーボードとギターの荘厳な響きが初期のTFKみたいだった。Hasseの曲で好きなのは、別段難しいことはしていないのだけど、ちょっとだけ歌う呼吸をずらしたり、フレーズを少しひねるだけで曲にフックをつけるところ。理屈じゃなくて、「歌う」という肉体的行為から出てくる自然な流れを、上手く掴まえてるんだと思う。エンディングのツインギターでは、HasseはAntonの方に寄っていって、跪いてギターを弾いていた。

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Hasseの方がたびたび絡みに行っていた

 アンコールならぬ「Hasse」コールがおきた(笑)。

 アンコールは"Stardust We Are"だった。Kjellのピアノ伴奏だけでHasseが静かに歌い上げる。11年前、この曲を歌うHasseを観てTFKのファンになったんだ・・・。しばらく聴いてなかったけれど、この曲は私の中で特別な位置にあると再認識した。NadにもGöranにも、Roineにだって歌われたくない(<こらこら)し、想像もしたくない。そのくらい思い入れが深いし、ほとんどもう「聖域」と化している。そして、Hasseのヴォーカルの最高な部類が聴けるメロディでもあるのだ。深いローレンジの声と、穏やかでヒューマンなミドルレンジ、すがすがしいハイトーン。ちょっと涙目になった。

 MCで「オランダと東京から見に来た人がいるんだよ。ありがとう!」と(そこだけ英語で)言ってくれた後、最後はアルバムきってのハードロック・チューン、"The Ultimate Thrill"だった。最後にこの曲を持ってくるとは、憎いじゃないか。メインリフで私は思いっきり頭を振ったよ。ていうか、この曲を突っ立って観るなんてあり得ない!!Antonのギターのエフェクト(ワウっぽいヤツ)がちょっとPetrucciぽいね。ドラムがジャンジャンやかましいシンバルを鳴らしているのも、ロックっぽくてイイ(笑)最高にヘヴィでグルーヴィな演奏で、ライブは終了した。"get you!"された。

 

set list:

  1. Above
  2. Everyday
  3. Piece of the Sky
  4. Song for July
  5. Life will Kill You - Magic Pie
  6. Only My Blood
  7. I wouldn't Change a Thing - What If God is Alone
  8. Fallen Empire

(encore) 

  1. Stardust We are
  2. The Ultimate Thrill

10月27日のライブ写真(flickrへ移動します)

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始終ROCKな感じがとってもよかった

 

 ライブの後、Bass Pale Aleを飲みつつ、HFMCの各メンバーのサインをもらいに行った。まずはHasse。CDのスリーブに、赤面するようなコメントを書かれてしまった(汗)。お礼を言うのはこっちの方だ。本当に、素晴らしいアルバムとライブをありがとう。何度お礼を言っても足りないよ。ライブ前にプレゼントした日本酒も気に入ったようで良かった(ステージに持ち込んでいた)。次にKjellからもらって、「あなたのキーボードはこのアルバムの肝だと思うよ!」と言ってみた。ThomssonからはSpellboundのCDにも書いてもらった(^^;)。昔の写真を見ながら「今と全然違うよねー」と笑っていたぞ。長身の割には可愛い声をしてらっしゃる。Olaとはもう少し話をして、明日Gamla Uppsalaへ行くつもりだと話すと、「小さい時あの近くに住んでたんだ。あの丘にも登ったよ。」と言っていた。えー・・・あれって遺跡じゃないの?登っていいのかね(^_^;)?低い木の柵しかないゆる~い雰囲気の場所だったから、よほど派手に荒らさない限りいいのかもしれない・・・。Anton君は近くで見ても綺麗な肌をしていて、若いんだなぁと思った。視点が完全にオバサンである。「あなたのギタープレイは最高だし、ギタートーンも好きだよ」というと、喜んでいた。笑顔がかわいい。HFMCのメンバーはみんな気さくな感じでよかった。

 その後、ステージ近くに見覚えのある帽子&金髪にーさんを発見。Tomas Bodinとハグしてた…ということは、JJ Marshですね!!??よっしゃー!Spellboundのサインをコンプリート!(<大バカ)もちろん「『Music from Planet Marsh』は私の大好きなアルバムですよ!」と言うのは忘れなかった。

open.spotify.com

 2006年にリリースされたアルバムだけど、いまだにHeavy rotationしている一枚。Glenn Hughesとの関係はともかく、2ndソロを作る予定はあるのか、聞けば良かったなぁ。握手したとき、えらく手がひんやりしていたのが印象に残った。その後、Olaの紹介で金髪女性と握手したんだけど、誰だかわかんなかった(^_^;)。(多分Olaの娘さんだったかも)

 Tomas Bodinもいて、彼の方が私に一方的に話しかけてくれたんだけど、「君がHasseの大ファンなのは知ってるよ。ロンドンにもいたよね」ってミュージシャン側から突っ込まれるのはいかがなものか、と思った(汗)。Eggs & Dogsの今後などは聞いてみたかった気もするんだけど、ビール3杯目でアルコールが回っていたのと、かなりナーバスになっていたのと相俟って、結局アウアウした対応しかできなかった。その割には、変な眼鏡掛けてるなぁとか、ヒゲにも白い物が目立ってきたなぁとか、妙なところは覚えている。気がつかなかったけど、元TFKのベーシスト、Michael Stoltも会場に来ていたらしい。


 メンバー皆さん忙しそうだし、自分もイッパイイッパイだったし、欲しいサインはゲットできたので、小雨の中ライブハウスを去った(ホテルもちと遠いしさ)。シャワーを浴びたあとも、ライブの余韻が残っていた。本当に、はるばる来て良かった。でもちょっと、自分に悔いがある。Gamla Uppsalaもいいんだけど、明日はどうしよう…。

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バカすぎて、自分でも笑えるコンプリートっぷり

 

10月28日へ。