【2004】ぬむるす花王巡礼旅行記 3日目 (4)

 呆然ついでに思い出した。GASのDanielさんが何かのタイミングでステージに飛び入りし、Roineに絡んでからHasse Bの方へすごい勢いで駆け寄り、すごい音を立ててスッ転んだ(爆)。お、面白すぎる(^^;)。ライブ終了後に機材の陰で、本当に痛そうに腕をさすりながらうずくまるDanielさんを目撃してしまい、思わず「大丈夫?」と声をかけてしまった。

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腕を骨折していたらしいDanielさん

 で、で、でもね、普通に演奏しているパートでは普通に感動してたんですよ。曲の山場の作り方が絶妙なんだなぁ~。"The Truth..."のサビ、"We will fight / fire with fire"ではHasse Fと一緒に腕を振り上げて盛り上がっていたワタクシ。懐かしシンフォではない、新しいTFKの音世界を身体全体で聴ける興奮が抑えられない。

 "There Is More to This World"の陽気な演奏に続き、"Train to Nowhere"、"Ghost of the Red Cloud"の2曲では、Roineもアコースティックギターに持ち替え、椅子を出してきた。この間、GASによるくじ引きが行われた。Roineに当選クジを選んでもらい 、当選者にはイラストを贈呈するという物だったが、当選の申告者は居なかった。ウーン企画倒れ?

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クジを引くRoine Stolt

 しっとりとしたアレンジの"Train to Nowhere"に、Western調アレンジが斬新な"Ghost of the Red Cloud"、特に後者はオリジナルとは違う味が出ていて面白かった。個人的には原曲より好き。

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例によって写真が暗くてすいません

 聞き覚えのないSEが流れる中、Hasse Bがステージ中央に出てきてウッドブロックや木の棒、布団叩き(!)を派手に叩いたり、床にたたきつけて鬼気迫るパフォーマンスを見せた。そのままRoineのロングトーンから"The Hero from Cloud City"に。Tomasの3rdソロ「Sonic Boulevard」に収録されている曲で、原曲はJJ Marsh (Glenn Hughes, HTP, Spellbound)がギターを弾いている。TFKでは、リードはRoineだけど、Spellbound仲間のHasse Fがギターを弾いているのが何だか面白い(<私だけが)。このまま一曲やるのかと思ったら"Church of Your Heart"の中間部に変わるメドレー仕立てだった。この曲での、Hasse Fの堂々とした歌唱が大好きな私には嬉しい驚き。なんと憎いメドレーをこしらえてくれるのか。

 "I Am the Sun"でヘヴィで荘厳な雰囲気に変わる。前半はハードなギターリフに思わず首を振ってしまう。後半のキーボードパートは本当にドリーミーで心地よく、このままずっと音に身を委ねていたくなる。

 アンコールは"Stardust We Are pt3"。Hasse Fはギターを持たずにマイクスタンドの前に立ち、大きなジェスチャーを交えながらこの名曲を歌い上げていく。この曲のおかげで私はTFKの虜になり、Hasse Fを追いかけることになった。再びこの曲をライブで聴くことが、ささやかながらここ数年の私の夢で、実現した今、泣くかと思ったけど涙は出なかった。多分、嬉しいんだ。Roineのギターがメインテーマを弾いてエンディングを迎えるが、本当に彼のトーンは素晴らしい。

 2度目のアンコールに、Hasse BとZoltanの打楽器だけのインプロが披露された。これは昨日のOsbyにはなかったらしく、ノリがいいGöteborgのファンへの特別なプレゼントだったのかもしれない。

 この日は「嬉しくて楽しくてヘン」が個人的なキーワード。こんなライブがあと2回も見れるなんて幸せだ。

27日の写真はこちら。

 

 メンバーにサインを貰いながら挨拶した時の印象。
Tomas Bodin
 話し方はスローテンポだけど、お話好き。目がとても印象的だ。いつもファン達とつるんでいる。引取り手がなかったクジ引きのイラストを持って、「君が日本のファンクラブに持っていくといいよ」と勧められたが、間近で見たら大変ビミョ~なイラストだったのでお断りした(汗)。

Roine Stolt
 眼鏡をかけて表情が見えにくいせいか、一見何を考えているか分からない飄々とした感じ。やよいさんいわく、この日はとてもゴキゲンだったらしい。サインを貰った後「Tack så mycket」(どうもありがとう)とやよいさんが言うと「その言葉は便利な言葉だよねぇ。嫌な話を早く切り上げたいときにも使えるんだ」だって。この時も手元に赤ワインがあったな。

●Zoltan Csörsz
 今まで写真で見た感じでは「若さが足りないなぁ」と非常に失礼な印象を持っていたのだが、実物は単に濃い顔の男の子(<その言い方もどうなんだ)で、喋ると幼い感じがする。以前から「どうして彼のドラムキットにはスネアが二つあるんだろう?」と疑問を持っていたので訊いてみた。音の高さが違うスネアを用意していて、曲によって叩き分けているそうだ。今回のツアーではスネア一つだったと思う。

●Daniel Gildenlöw
 髭をキレイにそり落としていたので童顔に見える。肌がきれいだ~。Pain of Salvationでのミステリアスな雰囲気は微塵もなく、気前よさげな兄ちゃん。「旦那のShibuがPOSの大ファンです。日本に来て欲しいと言っていた」と言うとDanielも「前回(1997年にプロモーションで来日している)はTokyoしか行ってないから、ぜひ行きたいんだ」だそうで。呼び屋さんどうですか!?

●Hasse Bruniusson
 話し方も動作も非常にゆっくりで、つかみどころがない感じ。「Samlaが大好きで、アルバム全部持ってますよー」と言うと「FFCは好き?」と聞き返されてしまう。勿論好きですが・・・まだ色々わだかまりがあるんだろうか、と裏を読んでしまいそう。その後やよいさんが布団叩きについて質問すると「これは子供の躾のための道具なんだ。日本では何を使うの?」と不思議な会話になっていた。日本では・・・ホウキ?

 機材を片づけるHasse Fの髪が濡れていて「もうシャワーを浴びたのか、素早いなぁ」と思っていたら「アンコールが終わって、シャワーを浴びていたら、ドラムの音が聞こえてきたので焦ったよ」だそうで。けっこうマイペースっすね(^^;)。そんな彼のギターケースには「SOLID BLUE H. FROBERG」とペイントされていた。いいんです、楽しいのは私だけで。ステージではHasse B、Zoltan、Danielが一緒に鼻歌を歌いながら楽器を片づけていた。みんなとても仲が良さそうだった。

 

次の日へ。