【2019】ぬむるす瑞典狂騒詩 3日目（2）
昨日と同様Petula Clarkの"Downtown"がオープニング。実はちょっと入りがさみしかったGöteborgに比べて、地元のUppsalaは盛況です。メンバーに声援を送る人や、「ィヤーッハー！」とアメリカ映画かマンガでしか聞いた（見た）ことないような掛け声をあげる人もいました。どれだけご機嫌よ(^^;)。
1曲目は"Parallel Life"。今日のHasseは帽子をかぶっていませんね。地元のせいか、昨日よりリラックスした演奏でした。"pt.2: To Change"の後半のインストパート、リフ攻勢はタイトでかっこよかったー。私は元々スラッシュメタルが好きなので、流ちょうなソロよりリフで萌え、いえ、燃えます。こういうところにバンドの一体感が感じられますね。"pt.3: You and Life"のOlaのギターパートも、昨日のようなぎこちなさはなく、安心して聴いていられました。なにこの保護者の気持ち(^^;)。昨日はちょっと不安定だったVo.ハーモニーもきれいに決まってます（これは自分の立ち位置によるものかも）。Anton君のギターソロは優しいトーンで始まり、徐々にテクニカルな小技を絡めて、最高潮に盛り上がったところで、Hasseの"pt.5: An Otherworldly Purpose"の歌い出しに繋げていきます。最高か。
Uppsalaのファンの喝采を受けて、2曲目"Sleeping with the Ghost"。Hasseの声がちょっと荒れてきたのが気になりましたが、曲が持っている疾走感や爽快さが体感できてとても良かったです。いやぁいい曲だなぁ。私の2019年ベストソングです。"Everything〜Fallen Empire"も勢いよくこなし、日本酒で乾杯。観客の誰かが「サケ、バンザイ」と叫んでいました（笑）。
"Everything can Change"も良かったですね。Kjellにとってこの曲は鬼門なのかな、と「No Place Like Home」や昨日の演奏を見て思ったのですが、今日はジャジーなソロも冴えてました。AntonとKjellのソロの引き継ぎも鮮やか。
Kjellのチャーチオルガンで始まる"Never Alone"、Hasseは祈るようなポーズをとります。なにか神妙な気持ちになりますね。リズム隊が重く土台を固める上、Kjellのシンセが冷ややかな空気を、Antonのギターが暖かな雰囲気を紡ぎ出していきます。その間にいるHasseのVo.が、非常に人間くさい。洗練されてないかもしれないけれど、心から湧き上がる感情や衝動が素のまま出たような声。しみますね。これは名演でした。
次はみんな大好き"Song for July"！調子よく演奏していたのですが、Hasseが2番の歌い回しを間違えてしまい（汗）、Olaの機転ですぐに持ち直しました。2012年のUmeå公演の"Venice CA"を思い出しましたが、あの時は珍客がいて(^^;)、それに気を取られた結果でした（と思いたい）。今日はどうしたんだろう？しかし、Uppsalaの観客は一緒に歌って、Hasseをサポートします。素晴らしい。
その後すぐに"All Those Faces"のサンプリング。この頃にはHasseの声が落ち着いてきました。情感たっぷりのボーカルにうっとりです。エンジンがかかるのにちょっと時間がかかるのかな。・・・と悠長に聴いていると、Hasseがまた歌い出しの場所を間違えました（汗）。しかも昨日と同じところだ。なんでそんな難しいアレンジにちゃったの？そんなにタイミングが取りづらいなら、何か合図を決めるか、元のアレンジに戻した方が・・・と心配になりました。（保護者の気持ち）
そんな失敗を振り切るようにさっくりと"Time Waits"。本当にこの曲はライブに映えるし、さらに好きになったな〜。OlaとHasseのヴォーカルの掛け合いって好きなんですよ。HasseがリードVo.を取る時と違う、ちょっと儚げな声が聞けるので。エンディングに向かうAntonのテクニカルなソロも映えますね。
"Venice CA"のツインリードで大曲の疲れを癒やし(^^;)、"Can’t Stop the Clock〜What if God is Alone"へ。先ほどのミスがあってか、ライブの前半に比べると、Hasseは丁寧に音程を取るような感じの歌い方になりました。でも臆病になった感じにはならず、これはむしろ良かったのではないかと。
（今思うと、Thomsson脱退のことがHasseの胸にあったのではないかな。彼がThomssonから脱退の旨を告げられたのは9月のProg at Seaでしたが、このUppsalaのライブ終了まで、他のバンドメンバーにさえ秘密にしていたのです。このライブ後、メンバー達に秘密を明かしたのですが、それはまぁちょっと、動揺するかなぁと・・・）
