【2012】ぬむるす瑞典縦断記 4日目(2)

 お昼をBさんにおごってもらい(^^;)、サイクリングの代わりに何をするかという話になった。とにかく我々を湖に連れて行きたいらしい。BさんとKさんがよく行く森と小川を歩いて、湖まで行ったら帰ってこようということでまとまった。BさんとKさんは自転車で、我々はOさんの車で湖近くへ向かった。

 散歩というより……

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ガチなハイキングでは(汗)?

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湖から流れてくる小川。水底は赤っぽい

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野生のカモ発見

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変な形の木

 初めのうちはのんきに写真を撮っていられたけど(楽しいうちにKさんは途中離脱)、奥へ進むうちにそんなことする余裕はなくなった。昨日の雨をたっぷり吸った地面はスポンジみたいで、足を降ろすと水がブニューっと出てくるのだ。そんなトラップやぬかるみを避けながら、ひたすら歩く。自分、かなり必死。湖と小川が繋がった場所まで来た時には、私の靴は完全にびしょ濡れだった。

 それから別の森の道(時々道すらなかったが)を通って、ようやく舗装された道に出て、湖沿いに歩き、散歩を始めた地点まで戻ってきた。この頃夕方の5時だったが、空はまだ正午のような明るさと青さだ。とにかく私の靴と靴下が酷い状態なので、それをどうにかしようと、Bさんのアパートへ行くことにした。

 Bさんは靴を乾燥機に突っ込むつもりだったらしいが、これからまだ旅が続くので、靴が壊れたら困るとお断りし(^^;)、いらない新聞をもらって、丸めて突っ込んでおいた。するとBさんが、「小さくて履けない靴があるんだけど、あなたは履けるかしら?」と、花柄のハイカットスニーカーを出してきた。履いてみると丁度よかったので、そのまま借りることにした。続いて「顔色が悪いわよ」と指摘され、ソファーに座れと言われる。正直、寒気がしていたので、3人が歓談している間、愛想が悪いのを承知でぼーっとすることにした。

 それからしばらくして、Bさんが私たちに夕食を食べさせたいのだが、その前に少し休むというので、Oさんに車でホテルまで送ってもらうことになった。途中、Oさんが「シューズウォーマーを持っているから、貸してあげるよ」と言って、彼の家まで寄ることになった。

 赤い壁と白い窓枠の、典型的なスウェーデンの家。納屋には趣味のクラシックカーや、ウサギ数羽や、使ったのはいつだかわからなそうなキャンピングカーが収まっていた。こんなに広かったら、LPを中古屋に売ったり、CDを圧縮する必要ないなぁと、貧乏くさいことを考えていたのは内緒だ。シューズウォーマーは、長さ20センチほどの棒が二本、コードで繋がっていて、コンセントを差せばそこが発熱するようになっているもの*1。これはナイス!庭のケージにウサギ二羽を離して(こうして運動させるんだそうだ)、我らのホテルへ向かった。あの、ウサギ、放置で良いんですか(^_^;)?

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放置に慣れているようです

 宿に帰って、靴下を洗って、靴にシューズウォーマーを突っ込んでから、iPodで音楽を聴きながらベッドに潜った。本当に疲れた…。数曲聞いた後、眠れそうになかったので、食堂から持ってきた牛乳と、Bさんにお土産に持たされたKanelbulleを食べながら、「火と戯れる女」の続きを読んだ。

 9時過ぎにBさんとOさんが再び登場。私がまだ花柄のスニーカーを履いているのを見ると、Bさんは喜んで「もしよかったら、あなたにあげるわ!」と言った。この先、特にSweden Rock Festivalの事を考えると、代わりの靴があるのはありがたいと思って、そのまま頂戴した。Bさんが北スウェーデンの伝統料理を我々に食べさせたいのだそうだ。パックされたげんこつ大のお団子のようなものは、小麦粉(全粒粉だと思われる)とジャガイモを混ぜた生地で、挽肉をくるんだもので、数十分茹でれば完成する。本当に手作りの物は1時間くらい茹でるらしい。バターとリンゴンベリーのジャムを添えていただく。調理法は全然違うのだけど、中華街で食べるような豚まんみたいな食感だった。バターの塩味で食べるのが私は好みだったな。後でネットで調べたら、Paltというものらしい。

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 この頃には私の体力も回復してきた。HFMCについての話になって、Hasseがリーダーだけど、マネージャー的存在は実はThomssonだ、という見解で一致。ライブを観ているとわかるんだけど、Hasseをメインに立てつつ、他のメンバーとのコミュニケーションを取っているのはThomssonで、Hasseも完全に彼を信頼している。彼にFacebookを勧めたのもThomssonだったと思う。あと、Hasseがメインに曲を作るけど、KjellやAntonも積極的に曲を作ったり、アレンジに参加してくれたらいいよね、仕事を分け合えるなら、そのほうがいいよね、と、なんだかお節介な話で盛り上がった。

6月3日のPhoto(fotolifeが開きます)

 10時過ぎ、私以外の3人はホテルの隣のカフェに行って、話の続きをしていたけど、私は脱落させてもらった。シャワーを浴びて、HFMCを聞きつつ今日の出来事をメモした。ふりかえると、今日は感情的にもアップダウンが激しい日だったな…。Von Hertzen Brothersの"Miracle"を大声で歌いたい気分だった。

6月4日へ。

*1:形状は違いますがこんな感じの物です 

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