【2012】ぬむるす瑞典縦断記 9日目(1)

6月8日(金)くもりのち雨、大雨、そして晴れ

 いつものように8時頃起床。昨日のバースペースで朝食。いつものパンとハムと野菜とシリアル。念のため風邪薬も飲む。

 SRFのサイトにアップされていたバス時刻表には、シャトルバスは駅前に10:05到着予定と載っていたが、全然来ない。予定時間を10分ほど過ぎて、バスターミナル近くのホテル前にたむろっている人達に聞いてみると、彼らもSRFへ行くバスを待っているという。ここで待つことにしよう…。しばらくすると、非スウェーデン人(バスの運転手はインドかパキスタンあたりから来たような人が多いように見えた)のおじさんが「こっちこっち」と呼んでいる。言ってみると、その辺の紙に「Sweden Rock Festival」と書いて貼っただけの表示が、ガラスに貼られていた。これか~(笑)。バスに乗り込む時に80SEKを払って、さぁ出発。いやー、コレで少なくとも会場には行けるぞ(^^;)。やよいさんが「予想外の故障とかあって、代わりのバスを調達するのに時間がかかったのかなぁ」と呟いていたが、そうなのかもしれない。

 バスを降りて、看板の表示通りに小道を右に曲がると、ロックな出店がいっぱい並んでいた。入場する前から盛り上がっていてよろしい。出店の奥の方にある「Ticket Exchange」で、ネット購入したチケットと、パス代わりの腕輪を交換して、入場ゲートに向かった。荷物検査は厳しいような緩いような。録音機材やカメラはスルーだけど、傘は没収(後で返してくれた)、ペットボトルは蓋だけ取られた。ボディチェックもされたが、無事通過。さぁ気合い入れて行くぞー!!

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あれ、緩い。

 なんか、High Voltage Festival並に緩いですよ?

 むさくるしいメタルな男達が朝っぱらから酔っぱらってオウオウ盛り上がっているような光景を想像してたのだけど、すんごい大人しげですよ。まぁ、その方が小さい日本人女性にとってはありがたいけど、ちょっと拍子抜けした。これから人が集まってくるんだろうし。

 12時から始まるAdrenaline Mobまで時間があるので、会場をぐるっと回ることにした。メインのFestival Stage横にVIPエリア、その横に飲食系の出店がいっぱいあって、更にその奥にMeet & Greet用のテントがあった。タイムスケジュールも貼ってあって、TFKの名前も確かに載っている。その時間になったらここに来ればいいね、と確認できた。まだきれいなうちにトイレもすませて、それからしぶのお土産用Tシャツを爆買い(笑)。そのうちAdrenaline Mobの開演時間が迫ってきた。まだ前の方が開いていたので私は早めに場所を取って、やよいさんはサウンドボードあたりで眺めることになった。

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Adrenaline Mob

Adrenaline Mob (fotolifeが開きます)

 うちにCDがあるし、しぶも「結構良いよ」と高評価していたけど、結局聴かずにここへ来てしまった。元気なPortnoyと初Russell Allenが見られればそれでいいや~という、実に軽いノリ。ライブが始まってみると、息のあった演奏と、Allenの堂々としたステージングに感心した。歌が上手いだけの人じゃないんだな。このバンドのリーダーはギタリストだと、たまたま立ち読みしたヤングギターで知ったけど(^^;)、そのせいかポーもリラックスして楽しんでいるように見えた。MCで「おはよう!こんなに早い時間に演奏するのは初めてだよ!」って言ってておかしかった。あと、寒そうだったな(笑)。家に帰ってからCDを聴いたけど、ライブの方がストレートに「メタル」って感じでいいなと思った。まずはLoud Parkあたりで来て欲しい。

 ライブ終盤辺りから、雨がポツポツと降ってきたが、群衆の中にいると意外と気にならなかった。ライブが終わってサウンドボード付近にいくと、やよいさんがどこからか戻ってきた。「スウェーデン人の友達と会って、Amorphisを観てきた」そうだ。その友達の一人、Pさんとは、私もNyköpingで一度お会いしたことがあった。みんなTFKを観に来たのだ。彼らと挨拶をして、これからどうするのと聞かれたので、Zeppelin StageのBlack Spiderを観ると答えた。私もやよいさんもこのバンドについては全然知らなかったんだけど、しぶがお薦めだったのでそう決めた。バンド名を挙げるとPさんは「あぁ、ストーナー系のバンドだよね」と即答。あぁ、だからお薦めだったのか。

Black Spider
 うん、ストーナーだった。High On Fireとかあの辺り。MCで、観客に「中指立てたのを見せてくれー!"Black Spider Fxxk You"と叫んでくれー!」と煽っているのが面白かった。私は結構楽しめたけど、人を待たせてまで見続けるのもなんだか気になって、結局3曲くらいで引き上げてしまった。

 Rock Klassiker Stageに行ってみると、Ängragård(スウェーデン人の発音を聞くと、「エングラゴー」って感じで、「ゴ」にアクセントがあった)がサウンドチェックをしていた。人少ないけど、ここに陣取っている人達はマニア確定。目の前のMekong Deltaパーカーがまぶしいぜ。

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Ängragård

Ängragård (fotolifeが開きます)
 おそらくこのフェス参加バンドで、一番繊細な音を出すバンドだと思うので、違うステージで演奏しているMichael Schenkerの音がこっちまで聞こえてきて、ちょっと可哀想だった。

 アルバムは多分1、2回しか聴いたことないと思うけど、かすかな記憶にある音よりヘヴィで、ちょっと変だった。ドラムの横にある、鍵を大量にぶら下げた楽器(?)が印象的。シンバルをヴァイオリンの弓でスーっと擦っているシーンもあった。フロントのおねーさんも大活躍。

 初め見ていた位置では、隣の人がタバコを吸い出したのが我慢できなくて、風上の方へ移動した。すると、とても寒い。しばらくそこで聴いていたけど、段々雨足も強くなってきたので、途中でリタイア。後方にあるテントに避難つつ、残りの演奏を聴いていた。バンドの皆さんすいません。

 演奏が終わって、残りのみんなも避難してきた。この後Blue Öyster Cultを観たかったんだけど、外に出るには勇気がいる大雨だったので、音だけ聴いていた。あんまり寒いので屋台でコーヒーを買って飲んだ。フェスだというのにビールなんか全然飲む気にならない。でも周りの人々(話す言葉を聞くと、スウェーデン人が大半だったと思う)は、にーさんもねーさんもビールをガンガン飲んでいる。お前らどういう身体してるんだよ(汗)。

続きます。