【2004】ぬむるす花王巡礼旅行記 5日目 (1)

5月29日 晴れ/曇り、にわか雨

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Hotel Wiktoriaの脇道

 我々が泊まったHotel Wiktoriaは実に小さいホテルだが、その宿泊客の大半は昨日のライブを見に来たTFKファンで、朝食時の食堂は一時期ファンの集いになっていた。私たち以外にもドイツやオランダからわざわざ飛んでやって来たファンが居る。ヨーロッパのTFKファンは気さくな人が多く「会えばすぐ友達」とばかりにうち解け合っていた。

 今日まで運転をしてくれたJさんはここでお別れ。彼はその後南部スウェーデン東海岸に浮かぶÖlandで残りの休日を過ごす予定らしかった。存分にジョギングやサイクリングを楽しんだことだろう。

 今日の移動は、ドイツ人のTさんの自動車にMさん、Gさん、やよいさん、私の5人が乗っていくことになった。列車での移動を覚悟していたので、とても助かった。NyköpingからUppsalaまではそう遠くない。ホテルに自動車を置いて、Nyköpingの港をちょっと歩こうという話になった。実に天気が良く、散歩日和。

 港のカフェではMさんの非常に興味深く、ヤバくて書けない話で盛り上がる。独特のユーモアを持った人だった。

 Nyköpingから高速道路E4に乗ってひたすら北上。Stockholmを通過し、Hasse F様のお住まいがあるKnivstaを通り、2時間ほどでUppsalaに到着した。

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IKEA by Day

 ホテルに行く前にGamla Uppsalaへ立ち寄った。ここは古代ヴァイキングの古墳跡で、こんもりとした山が数個並んでいるだけのとてものどかな場所。Tomasが小さい頃、この近所に住んでいて、よく遊びに来ていたそうだ。Mさんとやよいさんは2月のDVDシューティングの際にもここに立ち寄っていて「あのときは一面雪だったから全然違うな~」と言っていた。今は芝生の緑色。

 私がStockholm滞在時に見に行ったSkogskyrkogådenの景観はここを参考に計画されたと思うのだが、どうだろうか。

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Gamla Uppsala

 しばらく散策した後、日本人組が泊まるHotel Uppsalaに到着する頃には大雨になっていた。空は明るいからすぐに止むだろう。

 ホテルのカウンターでは日本円が換金できなかったので、街中に出て、クレジットカードでお金がおろせそうなATMを探したり、スーパーに入って電池やフィルム、友人に頼まれた干し塩ダラを探したりしたが見つからない。お金がおろせないとご飯が食べられない(汗)。非常食(カロリーメイト)で我慢するか・・・。

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「Meet The Flower Kings」を収録をしたStadsteatrer

 ちょっと鬱入った状態で会場のKatalinに向かう。Uppsala駅に入り、ホームを横断して駅の反対側に出ると、倉庫を改造した会場はすぐ見つかった。サウンドチェックが洩れ聞こえてくる。店舗に入ってぐるっと見回すと、FCスタッフのRさんとM女史がビールを飲んで和んでいた。M女史はSpellboundのCDを探しているのだけど、なかなか見つからないそうで、「今ジャケットだけなら持ってるよ」と見せてあげた・・・メチャメチャ受けていた。良心が痛む(^^;)。Rさんも「Rockin' Reckless」のHasse Fの写真を見て「あと彼に足りない物はハンドバックだ」とチャチャを入れる。注文時に私がビールしか頼まなかったので、Rさんに「長旅してここまで来たんだからご飯おごってあげるよ」と言ってもらった。もうありがたくて涙が出ます・・・。

 サウンドチェックが一段落したのか、メンバー達が会場から出てきた。(会場はレストランとライブ会場の2つに分かれている)

 Tomasが我々の方の席にやってきて「調子どう?」と聞いてきたので、「Mycket bra (Very fine)」と答えると喜んでくれた。去年の秋のLars Hollmerとの会話を反省し、まっさきに暗記した言葉である。すでに会場にはUppsala在住のメンバー達(Roine、Tomas、Hasse B)の家族達が集まっていた。Tomasと彼の息子らしき少年が、Gジャンからジーンズからまるでそっくりなルックスをしていたのが微笑ましかった。

 そのうち一緒にドライブしてきたTさん、Mさん、Gさんも会場にやってきた。なんとMさんは街中にあるBankmatのATMで、クレジットカードを使ってお金をおろすことが出来たらしい。Bankmatならさっき歩いていた商店街にもあったな・・・。自分もクレジットカードを試してみようと、会場を出た。駅のホームにある踏切でJonasとZoltanに出会う。「ようこそUppsalaへ!」(JonasはMalmö在住だがUppsala出身)と言われ「Progressive Rock Capitalだよね」と返すが、挨拶もそこそこ、私はすごい勢いで商店街に向かって走っていったので、彼は何事があったのかと思ったかもしれない。Jonasは靴下にサンダル履きだったとか、どうでもいいことは良く覚えている。

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会場のKatalin

 テレフォンカード同様、日本と入れる向きが反対であることに気付くまで少々手間取ったが、なんとかお金をおろすことに成功。その時私の頭の中ではよ~く考えよ~♪お金は大事だよ~♪という歌がグルグル廻っていたのは言うまでもない*1。駅の売店で電池を買うこともできた。Mさんのスキンヘッドが神々しく見える。

 お金の心配が解消したところで、今度は荷物の問題が発生。レストランからライブ会場に繋がるドアに警備のおじさんが居て、彼が「上着は脱げ、カバンを持って入ってはダメだ!」と言うのだ。カメラや録音機材など、荷物を持ち込む用事がある私たちは騒然となった。Mさんの交渉の末、パスポートや航空券、財布を入れておけるような小さいバッグはOKとなったが、リュックみたいな大きいバッグはNG。GさんはMDやマイクなどをカーゴパンツのポケットにしまい、私と言えばジーンズのポケット4つに財布、インスタントカメラ、電池、メモ帳とペンをつっこんで、何だか不自然な腰回り(笑)。予備のSDメモリーカードはケースに入れて靴下に挟んだ。(<あとでFCスタッフの女性陣のウケを取ってしまった)しかも荷物を預けるのに10SEKも取るんだぜー(怒)。

 コレも会場に行ってから判明したことだが、チケットを予約する際、テーブル(食事?)の予約もすると、優先的に入れる仕組みだった。予約をしていない海外遠征組がライブ会場に入りだしたのは夜の9時近く、会場の半分はすでに食事を楽しむ観客で埋まっていた。メンバーの家族や知人も多いようだ。食事をしないライブのみの観客を含めて500人位はいたと思う。ほぼ満員。運良く最前列の席が空いていたので、今日はTomas側の席に座った。

 

続きます。

*1:保険会社Aflacの昔のCMソング。聴きたければ各自検索を