【2015】ぬむるす古都周遊記 2日目(2)

 

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入り口近くに展示されていた白いピアノ

 正直ABBAの全盛期は知らないが、小学生の時、ABBAのロゴが箔押しされたノートを、連絡帳として使っていたのはよく覚えている。それだけポピュラーな存在だったのだろう。中に入って、これはファン垂涎の内容だと思った。ABBA結成以前の4人の経歴、写真、音源、ほぼ完璧に網羅しているんじゃないだろうか。個人的にはPolarスタジオを再現したコーナーと、BjörnとBennyが作曲をする時に過ごした小さな白い部屋、そして「Arrival」のジャケットで使用されたヘリコプターの展示に興奮した。カラオケコーナーや、合成映像で自分のミュージックビデオを作るコーナーもあったけれど、グループで行ったら面白いかもしれないね。衣装の展示もあって、近くで見ると案外おおざっぱだなぁと思ったり。ステージ衣装って、遠くから見て映えることを前提にしてるだろうから、普通の仕立ての良い服とは次元が違うんだろう。ピンク・レディーの衣装はABBAの影響が大きかったとどこかで読んだのだけど、キラキラのロングブーツとかヘッドドレスなどは、まさにそうだなと思った。

 1時間ほどABBAミュージアムを見学した後、Swedish Music Hall of Fameに知らぬ間に突入していた。こ・・・ここの極一部のブースが凄かった・・・。1910年から2010年まで、10年ごとに小さなブースが設置されている。1970年代のブースはなじみ深いバンドが普通に登場してきたので、一人で大興奮して、他の見学者に不審がられる。だってさ、普通にSamlaとかKebnekajseとかBjörn J:son LindhとかArbete och Fritidが出てくるんですよ?日本だったら、公共の施設で四人囃子はっぴいえんどだけじゃなく、The MopsとかYellowとか紹介されるような感じですよ?スウェーデン狂ってるな!(褒めてる)ちなみにMade in Swedenは60年代の方で紹介されていた。

 80-90年代以降は、ハードロックバンド以外は名前だけ知ってる・・・という感じ。2000-10年代になると、HR/HM系のバンドはすっかり陰をひそめてしまったので、あんまり楽しくなかった。メタルファン的視点から見ると、EuropeよりYngwie J.Malmsteenの方が積極的に取り上げられているのが興味深かった。「Europeは大ヒットしたけど、人々に与えた影響やインパクトはYngwieの方が上だよね」と、あとで人に言われて、そう言われればそうかもしれないと納得した。ポータブル再生機の歴史も、実物の展示と一緒に学ぶことができた。昔から人は、なんとか「音楽」を持ち出そうとしていたんだなぁ。

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ブース上部のあるビデオモニター。Arbete och Fritid紹介中

ABBAミュージアムのPhoto(fotolifeに移動します)

 ABBAミュージアムを出て、徒歩で北方民族博物館へ移動。ここは前回も来たのだけど、文字通り駆け足で見学したので、今回はゆっくり見ることにした。中世から現在までのスウェーデン人の衣・住を知ることができる。ちょうど、300年分のファッションの移り変わりを一望できる企画展をやっていた。'60年代頃に流行したカラフルなブラウスと、ビビッドな赤のジーンズのコーディネートを見て、「Roineなら着こなせるかもしれない」と思った(笑)。ほか、やはり印象的だったのはサーメ人についての展示。サーメ人スウェーデン人か?国とか民族って何だ?と考えざるを得なかった。最後にギフトショップでElsa Beskowの1年12ヶ月がセットになった絵はがきを10枚と(2枚は既に持っているので)、John Bauerの神秘的なトナカイの絵はがきを大人買い。トラムで中心地に戻った。

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北方民族博物館の入り口

 コインロッカーからキャリーを引き上げ、自動発券機でUppsalaまでの切符を購入。時間の条件記入に癖があって、「何時頃」という、妙に曖昧な指定しかできないのでちょっと迷った。その時は5時前だったので「17:00」と入れて、一番早く出発する列車を選んだのだけど、買ってから発車まで10分もないことに気が付いた。列車が出る3番ホームは駅のハズレにあるので、ダッシュした(^^;)。2等車は混んでいた。私はギリギリ座ることができたけど、後からどんどん人が入ってきて、立ったままMärstaやUppsalaまで行く人も多かったみたいだ。多分観光客じゃなくて、通勤で使ってる人達なのかな?約40分でUppsalaに到着。

 今回のホステルHostel Fyristorgは、フィーリス川のほとり、Uppsala大聖堂の近くにある。今度も地図を見ずにうろ覚えで辿り着こうとした。が、見つからない。何度もキャリーが石畳に突っかかり、手からハンドルを落としてしまうので、最後は手で持ち上げながらあちこちウロウロ。ちょっと泣きが入ったところに、ふと横のガラスを見上げてみたら、「Hostel Fyristorg」の文字。隣のレストランの看板やパラソルに気を取られて、全然気が付かなかった・・・。チェックインの手続きは、このレストランPhoenixのカウンターで行われた。ホームセンターで買ってきたんじゃないのか?と思われる、すんごい手作り感溢れるスリリングな階段を上り、ドアレバーについているボタン(1から4までの4つ)で暗証番号を入れると、ロックが解除された。このタイプは初めてだなぁ。とりあえず着いた・・・。

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もう少し目立っていいのよHostel Fyristorg

 少し休んでから、今日の夕食と明日の朝食を買いに街へ出た。2010年に滞在した時に大いに利用したÅhlensは何と解体中!場所を移動して営業していたけど、化粧品や日用雑貨しか扱っていなかった。え、食品は・・・?適当に違うショッピングビルにはいると、Hemköpがあった。多分以前はÅhlensの地下にHemköpがあって、それに気づかずに買い物をしていたんだろう。(日本で言うと、高島屋の地下に成城石井が入ってた、みたいな感じ。)とにかく食糧は確保した。そのあとUppsala中央駅へ行って、フリーwifiが機能しているか試した。ここも快適に通信できた。ただ、今朝のダメージが尾を引いていて、あまり長く繋ぐことができなかった(汗)。

 夕飯は、昨日と同じくサラダパックにベークドサーモン(ようするに焼き鮭)、そして小さなリンゴ。今の時期はあんまりおいしくないのね。ちょっと前にネットで話題になった、「リンゴのお尻から食べると殆ど食べ残しがないらしい」というのを実践してみた。まったく残らない訳じゃないけど、確かに横から囓るよりは食べ残しは少なかった。面白いなぁ。「クイズ・ミリオネア」みたいな番組と、素人が社交ダンスに挑戦してコンテストを勝ち上がる、「Let's Dance」という番組を見ながら食事。ジャリタレが居なくていいねぇ。その後シャワーをあびて(とてもキレイ)、ビールを飲みながらウダウダして就寝。

 今日のビール:Lapin Kulta(低アルコール)昨日と同じ。

5月9日へ。