【2019】福島のハワイ 2日目
朝風呂に入るために6時に起床。「余市」に行った後（やはり行くまでの通路が寒かった）、ホテルの大浴場へ。この時の女湯は「うずの湯」で、茶系のタイルでまとめられた、名前の通り渦を巻くようにデザインされた浴槽でした。
7時、朝食もビュッフェスタイルです。パン各種、和食やお粥などもありましたが、自宅では食べることがないコーンフレークを選びました。あと野菜とか野菜とか卵とか肉。しぶはシェフにオムレツを作ってもらっていました。美味しかったです。部屋に戻ってからチェックアウトの時間まで、ほとんど寝てました(^^;)。
11時にチェックアウト。荷物をフロントに預けて、「ウォーターパーク」の中にあるフラ・ミュージアムに行きました。
常磐の炭鉱の歴史から、常磐ハワイアンセンターが誕生するまで、そして東日本大震災からホテルが復興する道を、事細かに展示していました。フラダンスに込められた自然の神への思いや、使用される楽器の展示などもありました。昔はフラダンスと共に、フラメンコもホテルの目玉の一つだったそうです。ここにはとても書ききれない、地元の人々の挫折と努力と誇りを感じました。
あと、70年代にハワイブームみたいなものがあったんですね。子供の頃、町内会の盆踊りで、フラダンスらしきものをやらされた記憶がぼんやりありまして、そういう背景があったのだと数十年経って理解しました。
「余市」エリアのそば屋でお昼を食べてから、フロントに戻って荷物を引き上げ、シャトルバスで湯本駅まで戻りました。それから駅のロッカーにキャリーカートを入れて、「いわき市石炭・化石館 ほるる」へ行きました。
駅から徒歩15分弱くらいだと思いますが、風がえらい冷たかったです。そう、もうここは「福島のハワイ」じゃなくて福島。お子様連れや身体の弱い人は、冬場はタクシーを使った方が良いと思います(^^;)。
「ほるる」の玄関で、フタバスズキリュウの化石がお出迎え。昔「ドラえもん」の映画かなにかで名前を覚えていましたが、これがいわきから出土したとは知りませんでした。石炭があるということは、昔そこには植物や微生物が存在していたということ。となれば生物の化石が出る確率も高いわけです。
受付を入ってすぐに、巨大なクジラの化石が天井にドーン。次の部屋には、巨大なナマケモノ、エレモテリウムの全身骨格とマストドンの頭蓋骨がドーン！首が長いのとか顔がでかいよく知らない海獣もドーン！小規模ながらもなかなか充実した展示でした。化石展示室の2階は学習・標本室です。いわき一帯の地層の成り立ちや、貝やアンモナイト、植物の小さな化石、世界各地の石炭が展示されています。
その後はエレベーターで下に戻り、炭鉱の歴史をマネキンで再現した「模擬坑道」に入ります。エレベーターの中では音声や人の声が流れ、本当に地中深く潜っていくような光の演出は面白かったです。
「模擬坑道」は、子供が泣くことで有名なスポットらしく(^^;)、実際とても精巧にできていました。人が裸同然の姿で手掘りしていた時代から、機械の導入、大型化、ガスや落盤や地下水（というか温泉）との戦いから安全を確保するまでの技術の流れが良くわかりました。こんなに命を張った仕事をしていたら、「なんで女が腰振るダンスで町おこしなんだよ、おい？！」と反感を抱いた当時の住民の気持ちは、なんだか分かるような気がしました。
展示の最後の方にある映像コーナーで「常磐音楽舞踊学院」（フラガールを養成する学校）の宣伝映像を見ました。ハイキングへ行ったり、街中をショッピングする女の子達のファッションが、古すぎて逆に新鮮でした。それから館内の休憩所でしばらく時間をつぶし、お土産コーナーで日本酒を買ってから湯本駅へ向かい、17:03発の常磐線に乗って帰りました。
以前から行ってみたかったスパリゾート・ハワイアンズ、「駅から近いから」というだけで見る気になった化石館、どちらも思いのほか楽しくて、充実した2日間になりました。
